ファッションの移り変わりは本当に激しい。
つい最近まで流行っていたものが、気が付けば下火になるなんてのは良く聞く話だ。
基本的に小学生にまで浸透した時点で、その商品の鮮度としては急下降を辿ることは誰もが容易に想像が付くことだろう。
そんな中でも、毎年確実に売れ続けるモンスターな商品も存在することも確かだ。
その代表格に挙げられる商品として、スリッポンを取り上げたいと思った。
これは、老舗スニーカーブランドであるVANSの影響と、西海岸カルチャーがもてはやされていることに起因する部分が大きい。
そうは言っても、最近のVANS商品を中心としたスリッポンブームの波は留まるどころか、このままどこまでも昇り続けるかの勢いだ。
ただ、そんなスリッポンについて『どういう履き方をすれば良いか悩む』という声を耳にする。
靴下は履くのか、裸足が良いのか、靴下みえちゃいけないのか、裸足で足が臭くならないか・・・
とにかくきりがない。
ということで今回は、スリッポンの履き方について私なりの考えと、今の流行とを交えて紹介させていただこう。
スリッポンとは
スリッポンを紹介する前に、そもそもスリッポンとは何ぞや?という人向けに簡単に触れておこう。
『スリッポンとローファーの違いが分からない』
こんな問いを投げかけられることも多いが、広義な意味で考えると両社に違いは無い。そして、ローファーは『怠け者』という意味らしい。
的を得た意味だと笑ってしまった。
これほど怠け者に適した靴など他にない。面倒くさがりな男性には特に適したシューズということだ。
基本的に装飾も無ければ、紐も無く留め具など何もない、脱ぎ履きが簡単に出来るシューズをスリッポンという。
日本の住環境を考えると、靴を脱ぎ履きが頻繁なので紐靴に比べれば、楽チン度は雲泥の差となる。
ただ、脱ぎ履きがしやすいということは、靴の入り口が大きいため簡単に脱げてしまうという諸刃の剣でもあると言える。
長距離歩行や、過激な運動には向かない靴だと言えるだろう。
スリッポンの種類と履き方
ここまでは、スリッポンの意味やメリット・デメリットについて述べさせていただいた。
次はスリッポンの種類について、素材別に見ていくことにしよう。
革素材
スリッポンを裸足で履く一番の有名人と言えば、石田純一をおいて他にはいないだろう。
石田純一の凄いところは、革のスリッポンを裸足で履いてしまうこと。
革素材の一番の難点と言えば『臭いがこもる』という一言に尽きると思う。
彼は、それを知ったうえで裸足で履いてしまう強者中の強者なのだ。
周りがなんと言おうが、裸足を貫く姿勢にプロフェッショナルさを感じてしまうのは、私だけだろうか。
ただ、一般的に見ると裸足で履くことによって、臭いという要素だけでなく雑菌の繁殖しやすさや、靴擦れなどの要素を含めて考えると止めておいた方が良い気もする。
それ以上に、革靴の寿命自体を減らしてしまうことを考えるとオススメは出来ない。
そうは言っても、私も面倒くさがりな正確なため、裸足で履いてしまうことが多いから個人的な判断に任せようと思う。
キャンバス地
夏に大活躍するキャンバス地のスリッポンについては、文句なしに裸足で履いても問題ないといえる。
夏場に靴下を履くという行為自体が嫌いな私は、絶対に裸足でしか履かない。
そもそものスリッポンというシューズの成り立ちは、西海岸のサーファーが素足でそのまま履けるように作られたことを起源とする。
根本的なところで、このキャンバス地のスリッポンを靴下で履くのは、個人的にはナンセンスと言い切ってしまいたい。
夏場に限って言えば、間違いなく『裸足』で履くことをオススメするのだ。
内側にボア
冬場の定番アイテムになりつつあるボア付きのスリッポンについては、賛否両論分かれる部分だ。
ボアがダメになるということで、靴下を履く派の人間と、裸足で履いてもまったく臭いすらしないという裸足派が50:50の割合といったところ。
靴下を履けば滑るだろうし、裸足で履いたら蒸れてしまいそうなボア付きスリッポンについては、ベストな答えを導くのが難しいアイテム。
ここは、履く人の体質に任せるといったところで話を終えよう(逃げます)。
スポンサーリンク
スリッポンの履き方
スリッポンの特徴や魅力がある程度理解出来たというところで、具体的なところが分かってもらえたのではないだろうか。
最後は、スリッポンの履き方について、最適と思われる組み合わせを見ていくことにしよう。
おばちゃん靴下
おすすめの靴下 浅履き 滑り止め付 セット かかと シリコン シューズ (5足)
スリッポン着用時に議論になるのが『靴下を履くか履かないか』という部分のみではないだろうか。
そこで取り上げられるのが通称『おばちゃん靴下』こと、スリッポン用ソックスの存在だ。
この靴下論争には答えが出ていない部分が多いが、足の靴擦れや蒸れという事を考慮した際に、欠かすことの出来ないものであるのは明確な事実。
やはりこの靴下の存在は大きく、スリッポンの爆発的な流行とともに、靴下界に彗星の如く現れたこの新参者を無視することは出来ないのだ。
この2・3年のうちに急拡大した大型ルーキーにも一つ弱点がある。
スリッポンを脱いだ後の、何とも言えない儚さだ。
このアンクルソックスことおばちゃん靴下は、脱いだ時の恰好があまりにも無防備すぎて、いたたまれなくなる。
女子であれば、この姿もまだ想像出来る範囲にあるが、屈強な男性がお座敷飲み会などでこのようなある意味『破廉恥な姿』を晒すことについて、どうも抵抗がある。
周りの女子は、この姿を目の当たりにして何とも思わないのだろうか?
まぁスリッポンを着用したときに、靴下が見えることに抵抗があるのは私も同意見なので、このような男性を見かけても見て見ぬ振りをするだけだが・・・
機能性を考慮すれば、これ以上のものがないことも理解しているゆえ、しばし静観することにしよう。
アンクルソックス
数年前までは、靴下を見せないことが美徳のような価値観があった。
最近のノームコアがブームになって来ていることもあって、靴下を見せることがオシャレであるという風潮が再燃している。
この傾向はスリッポンシューズにも当てはめる事が出来、特に足首までくるラインの入ったものがスポーティで望ましい。
女性が取り入れれば、若々しさを感じることが出来るし、男性が着用すればスポーティでナードな雰囲気が醸し出せる。
特に何も装飾の少ないものが多いスリッポンにおいては、このようなワンポイントが逆に利いてくるのだと思う。
タイツ
タイツを合わせるのは、ナンセンスだと思っていた。
でも、タイツの種類によっては十分有りとも思えるようになってきた。
やはり、薄い素材のものではなく、リブやアンゴラ素材のタイツが冬のスリッポンコーデには、最適だと判断出来る。
見せ方次第で、いくらでもオシャレに見せれるのは、タイツというアイテムの変幻自在な特性によるところが大きいからだろう。
裸足
やはりスリッポンの履き方を考えた時に、行きつくところは裸足しかないんだ。
何度感が直しても、この結論に揺るぎはない。
スリッポンが作られた元々の由来・意味・気軽さ、どれを取って見ても裸足に勝るものは無いと言い切れる。
石田純一は間違ってなかった。
唯一間違えていたとしたら、革素材のものも裸足で履いていたことくらい。
それ以外に間違ったことは何一つ無いのだ。
スリッポンの魅力が一番発揮されるのは裸足である。
この結論を覆す材料を揃えるのは、困難を極めるだろう。
だって、裸足で履くのが似合うんだもん。
まとめ
スリッポンの履き方には、靴下を履くケース・タイツを合わせるケース・素足でそのまま履くケースと3つの履き方が主流だと分かったと思う。
タイツや靴下を合わせるなんて、有り得ないと思っていたがそれは私の見識の狭さだった。
スリッポンに靴下やタイツを合わせても十分にカワイイし、オシャレな人も街では見かける。
それでもやはり、素足で履くことに勝る履き方は無いというのが結論だ。
どんなに足が臭くなろうが、靴擦れを起こそうが、ファッションは我慢が全て(ちょっと意味が違う?)。
冬場でも裸足で履くことが、スリッポンの一番活きる履き方だと断言させていただこう。
コメント