http://nitrolicious.com/2014/10/16/alexander-wang-x-hm-womens-mens-lookbook/
アスレジャーとは・・・何?
ここ最近にかけて良く耳にする言葉だが、アメリカ発信のニューウェーブともいえるアスレジャーファッションは、もう間もなく日本でも一大ムーブメントを引き起こすだろう。
このまったく新しいカテゴリーの勢いが凄いことになっているらしい。
アスレジャーとは「Athletic(運動)」「Leisure(余暇)」を組み合わせた造語だ。
アメリカでは2年前より爆発的に伸びているのが、ヨガなどのスポーツウェアを取り入れたスタイル。
すでに流行に敏感な一部の人は取り入れ始めている、というよりも私から言わせれば昔からすでに取り入れられてるじゃん!と言いたい。
スポーツミックスなんて、昔からあるものと思ってたがどうやらそれとも違うようだ・・・
じゃー、アスレジャーって何なんのさ?
アスレジャーが何で流行ったのか?
http://xn--cckhds3yhbtaj5e.blog.so-net.ne.jp/
ヨガウェアを展開するlululemon(ルルレモン)の創設は1998年、それまでヨガウェアというのはデザイン的にイマイチなものが多かった。
そのヨガウェアのデザインを一新したのがルルレモンということ。
そのムーブメントは健康志向の女性の増加、日本でも仕事前にヨガへ行く女性も多くなっている背景も後押しし、爆発的な破壊力を持つソーシャルメディアの普及などが重なり、急成長を果たした。
その勢いたるや、永遠のファッションアイテムである『ジーンズ』の地位を脅かす存在にまでなっている。
ジーンズは死んだ?
ファッションに『ジーンズ』は必須のアイテムだ。
約半世紀以上もの間、ジーンズはファッションシーンにおいて無くてはならないものだった。
今その存在がアスレジャーによって脅かされている。
ブルームバーグは、ジーンズ大手の老舗リーバイスが、頭打ちのジーンズ需要と、女性がジーンズよりヨガパンツを選ぶ傾向に苦しんでいると伝えている。同記事によると、アスレチックパンツに限れば2010年から2014年の間に売り上げは62%伸びた。調査企業のNPDグループによると、2014年時点でアスレチックパンツとジーンズの販売数は並び、女性向けジーンズ市場は8%縮小したという。by 東洋経済ONLINE
ジーンズをこよなく愛する私からすれば、胸が痛くなるような記事だ。
この傾向は今後も続いていくのだろうか?
レディースではアスレジャーが大流行しているが、それはメンズにも同様の現象となるのだろうか?
とにかく2010年~14年までに62%もの売上拡大しているアスレジャーファッションが、女性だけに留まるとは考えずらい。
ただでさえ、ジェンダーレスなんて言葉が流行るくらい、現代では性別の垣根自体が無意味なカテゴライズと言える。
メンズファッションにアスレジャーの激流が押し寄せてくるのも時間の問題だろう。
具体的なアスレジャーと呼ばれる洋服
ここまで来てもイマイチピンと来ない人も多いかもしれない。
アメリカで爆発的に伸びている『ルルレモン』の洋服って、具体的にどんなデザインのものなのか?
参考までに、男女それぞれのプロダクトを紹介しておく。
レディース
ルルレモン lululemon レディース アウター コート ヨガウェア【Savasana S… |
ルルレモンのウェアがどんなものなのか調べてみると、意外に普段着として着れそうなものなのに驚く。
これなら普段着としてもコーディネートするのに、抵抗は無いだろう。
むしろ着心地の観点からすれば、これ以上のモノは無いような気もする。
スウェットを取り入れるファッションが日本でも取り上げられるようになったのは、この4・5年くらいのこと。
背景にはアスレジャーの影響が大きかったことは言うまでもない。
メンズ
ルルレモン lululemon メンズ トップス 長袖シャツ ヨガウェア【Bonded Voy… |
いたって普通のシャツにしか見えない。普通のシャツとは何が違うのか?
これは『伸縮性』が一番に挙げられると言える。
シャツとはいえ、ストレッチが利いているため着心地が抜群に良いのだ。
私は比較的ピッタリ目のサイズのシャツが好みなのだが、通常のコットン仕様のものだと可動域が狭いため非常に窮屈に感じてしまう。
その点を考慮すると、ストレッチ性の高いシャツというのは実用性を兼ねているし、何ら不都合になる部分の方が少ない。
理に適っているというのはこの事かもしれないな。
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アスレジャーコーデ
市場を独占するルルレモン商品を見ていただいたが、それそのままの恰好で出かけるには流石に勇気がいるのが率直な感想だと思う。
ここからは具体的にアスレジャーコーデとして、一般的にセンス良く取り入れられているケースを見ていくことにしよう。
レザージャケット
一見するとキワドイコーデと思われがちだが、これがれっきとしたアスレジャーの典型的な合わせ方だ。
レザーを除けば正にスポーツファッションそのものと言える。
逆にそのスポーツファッションに、レザーを取り入れるところが今の雰囲気にマッチするのだ。
その肩肘張らないスタイルが『自分らしさ』みたいなものへと、置き換えられていると言える。
ロングコート
インナーはパーカーに下半身もスウェットという、エクササイズ帰りとも思えるアスレジャーファッションの典型コーデ。
私もオフィスでこのような恰好の女性を最近見かけるが、これがアスレジャーだったのか・・・
こんなスポーティなコーディネートにチェスターコートを合わせてしまうのが、今の主流のコーディネート言えるのだろう。
足元もスニーカーという、とてもオフィスカジュアルとも言い難いが、流行とはそれを許してしまうほど影響力が高い。
その影響力の高さを物語るコーディネートの好例だ。
ワントーン
http://www.neqwsnet-japan.info/
上下グレーのスウェットに、インナーのシャツとスニーカーを同色にまとめたワントーンコーディネート。
アスレジャーコーデに必須となるスウェットについては、選択肢としてグレーを取り入れることが多くなる。
基本的なスウェットのカラーとして65%はグレーが占める(個人的見解)と予測するが、当然合わせやすさの観点から見てもダークカラーよりは、明るめをチョイスしたい。
流行の白スニーカーと合わせることで、アスレジャーのアクティビティと、白シャツの清潔感がクロスして、トータルでバランスの取れたシルエットへと昇華するからだ。
ロングコート
艶のあるレギンスにオーバーサイズのロングコートをコーデする女性。
パターンとしては、パンツはスウェットかレギンスが主流となり、足元はスニーカーがコーデの90%を占める。
アスレジャーと言っておきながら、ブーツを合わせるなんてのは当然あるわけないので、足元はスニーカー1本に絞られるのではないだろうか。
こんなスポーティなコーデでも、ロングコートが似合ってしまうのは『サイズ感』によるところが大きい。
これから暖かくなる春先よりも、冬場にコートで合わせる方が全体的なバランスは取れるのだと感じた。
まとめ
アスレジャーブームはいつまで続くのか?
個人的見解としては、そう長くは続かないと思う。
スキニーパンツは、この流行の移り変わりの激しいファッション界において約10年もの間、第一線で流行を維持してきた。
その時以上に商品のライフサイクルは、より短くなっていると感じている。
ある一定のカテゴリーまでになるとは思うが、そのうち『あれってただの部屋着じゃん』て気付く人が現れるはずだ。
その声が一人、また一人と増えた先に流行の終焉が待っている。
もう一つ懸念するのが、その見た目の『危うさ』だ。
メンズは良いにしても、レディースがレギンス一枚で街を歩く姿はあまりにも無防備すぎる。
昔ながらの『恥』を美徳とする日本人が減ったにせよ、あの無防備な恰好がいつまでも続くとは思えないし思いたくもない。
普通のスウェットくらいだったらまだ良いんだけどね・・・
このまま伸び続けジーンズの市場をひっくり返してしまうのか、はたまた来年あたりに下降線を辿るのかは、もう少し様子見しないと判断出来ない。
スニーカーブームに乗っかれた面もあると思うんだけどな・・・
引き続き傾向を観察していくことにしよう。
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